「校了」って何だ?

実務翻訳では「校了」という段階がないので、出版翻訳に関わるようになって初めて「校了」という言葉に触れるようになりました。「校了(こうりょう)」とは、前回紹介した「出版&映像翻訳完全ガイドブック」(イカロス出版)に収録されている用語集によると、「修正すべき箇所がなくなり、校正が完了すること」です。

 

ですから「校了日」といえば、「校正が終わる日」。そのように字面では理解していましたが、どうやら「校了日」は一大イベント的な位置づけのようで、自分にとってはいまいち意味がピンとこないままでした。それが最近、この言葉の重みが分かってきたのでうれしいです(もうすぐ4冊目の共訳本が刊行されるというこの段階でようやくというのは少し情けないのですが)。

 

出版翻訳では翻訳者が出版社に訳文を提出したあとでも何度かチェックの機会があります(初校や再校などと呼ばれる)。通常、3回くらいゲラ(試し刷り)をチェックしたら、翻訳者にとっては訳文のチェックが終了です。でも、出版社では翻訳者がチェックしたものを最終確認する段階がまだ残っていて、その最終日が「校了日」なのですね。その後は、印刷に向けて動き出します。「校了日」以降は基本的に修正ができません。

 

その意味で、実務翻訳でいえば、翻訳会社がクライアントに納品する日が出版翻訳での校了日に当たるのかなと思いました。実務翻訳でも、納品日以降は基本的に修正できませんから。

 

出版社の編集者さんは、だからこそ「校了日」に向けて原稿を整えていくのですね。原稿(翻訳)が自分の手元から離れるという意味で、校了日は納品日と同じような重みがあるのかなと思います(出版業界の方に聞いたわけではないので、もしかしたら違うかもしれませんが)。意味は違いますが、気持ちの面で校了と納品は似ている気がしました。

 


出版&映像翻訳 完全ガイドブック イカロスMOOK

 

実務翻訳はインハウスで業務の一環としてやってきた頃から数えると20年くらい関わっているのですが、出版翻訳はまだ3年くらいなので分からないことも多くあります。一口に翻訳といっても自分がやってきたことはほんの一部だったのだと実感する日々です。

 

 

先日、修学旅行で九州に行ってきた子どもからのお土産「梅ヶ枝餅」(梅の焼き印があるのだけど、写真ではよくわからないですね)。やわらかく、甘さもちょうどよくおいしかった!

 

本人は学業のお守り、私には健康のお守りを買ってきてくれました。まだまだ感染者が減らない中、無事に行けてよかったです。