翻訳者の暮らし

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「翻訳事典 2018-2019」を読んで

1年1回、アルクから発行される「翻訳事典」。ここ数年は毎年購入しています。今年も入手しました!

honyaku jiten

 

今回の目玉はやはり、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ作品の翻訳者である土屋政雄さんの講演レポートでしょうか。特別企画として7ページが割かれています。

 

先日、翻訳勉強会「十人十色」でこの講演に参加なさった鈴木さんから少し話を聞いていたのでとても楽しみにしていました。届いてパラパラ~とまずは最初から最後までみたのですが、やはりまずはこれを読まなきゃっ!と思い熟読。すごくおもしろかったです!

 

鈴木さんもおっしゃってましたが、土屋さんの翻訳手法は実務翻訳者の方が役に立つかもしれないと思えるものでした。バイト数を翻訳の仕上がりの目安にしたり、1日のはじめにはまず、前日に訳したところの見直しを行う(場合によっては見直しだけで1日が終わる)など、自分も部分的に実践してみたいと思うところがありました。

 

好きな作家について、上橋菜穂子さんの名前が出ていたのはうれしかったです。ちょうど、NHK大河ファンタジーの「精霊の守り人」や書籍の「鹿の王」を楽しんだばかりだったからです。

(話はそれますが、「鹿の王」とてもよかったです。知らずに手に取ったのですが、実は感染症が関わる話で、医薬翻訳者としても楽しめました。感染症も同時に学べる小説かも。もちろんテーマは壮大で、多様な人々が一緒に生きていくときの優しさの大切さなど強く感じました。泣けますよ~)

鹿の王文庫全4巻セット(角川文庫)

 

 

脱線失礼いたしましたm(__)m ともかく土屋さんの講演レポートは非常に詳しく、質疑応答も再現されていて大変参考になります。調べ物でジャパンナレッジを使っていらっしゃると知り、以前使っていたので再開しようかなとも思いました。

 

この講演レポートに続いて、森口理恵先生の「医薬翻訳セミナー」のレポートが載っています。去年8月に行われたJTF翻訳セミナーのレポートで、これも大変詳しいです。以前に別の大阪でのセミナーに参加しましたが、そのときと同様に英英辞典を使うことや、翻訳に近道はなく、たくさん読むしかないなどといったことがまとめに書かれています。

この他に先ほど書いた鈴木さんが「翻訳ストレッチ」を解説しているコラムなど盛りだくさんの内容です。ご興味あれば是非手に取ってみてくださいね!

なお、今回私はe-honで注文しました。e-honだとネットで注文し、地元の本屋さんで受け取れます。地元の本屋さんに生き残ってほしいし、ちょっと面倒なので買いすぎ防止になるし、本屋さんまで徒歩圏内なのでちょっとした運動不足解消になるので時々利用しています。

e-hon

上記のような袋で届きます。本で隠してある部分に名前や代金などが書いてあります。本のタイトルは外袋に書いてないのでこっそりと注文したい方にもおすすめですw

でもすぐに注文したいという方は以下のリンクをご利用いただけるとうれしいです(^^)

翻訳事典2018-2019 (アルク地球人ムック)

 

 

ではまた。寒い日が続いていますが、皆さまよい週末を~(^^)/

 

 

 

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