きのうはJTFほんやく検定の受験日でしたね。
そして今日は英検当日。
受験なさった方、お疲れさまでした~!
手応えはどうだったでしょうか。
今日は私がほんやく検定に合格してからのことを振り返ってみます。
受験を迷っている方の参考になればいいなと思いますが、長文ですので、ご興味があれば読んでみてください。
私だけの話なので、他の受験者や合格者の方とは違うことも多いはず。
合格者の1ケースとして考えてください(^^)
わたしが1級に受かってから3~4年たちます。
医薬の英日、その後、日英の1級に受かって、表彰式に出たときには多くの翻訳会社の方々から名刺をいただき、つながりができました。
その後、ふりかえってみると、実は合格直後につながった会社のほとんどと疎遠になっています。
トライアルなしで登録してくださった会社もあったのですが、意外と実際の案件の打診がなかったりしました。
既に翻訳の仕事を始めていて、それまでにつながっていた会社とのご縁も大切にしたかったので、既存よりもレートが高くならない場合はお断りしていました。使用ツールが自分の持っていないものだったりするとそもそも登録しないこともありました。登録しても、たまたまスケジュールや仕事内容などが合わずに疎遠になった会社もあります。
それならほんやく検定は意味がなかったかというと、そういうわけでもありません。
私の場合、メンタルによかったです。
履歴書に翻訳関係の資格について書けるのが心強いです。
私は英文科出身でもなく、帰国子女でもなく、海外の大学院を出たわけでもなく、翻訳会社に勤めていたわけでもありません。
文系ですが、翻訳学を大学で学んだり、翻訳の学位を持っているわけでもありません。
医薬の日英と英日で合格しましたが、医師の免許も、薬剤師の免許もありません。
翻訳の講座やセミナーを受けたことはありますが、特別な資格はありません。
英語関係の資格としては英検1級やTOEIC950点などを持っていますが、不安でした。
翻訳の実力がどれくらいなのか知りたかったし、できれば翻訳に特化した資格を持っておきたいと思いました。
日本では資格がまったくなくても翻訳者になれます。
翻訳関係どころか、英語関係の資格をほとんど持っていなくても翻訳者として生計を立てていらっしゃる方はいると思います。
一方、海外では翻訳を専門に学んでから、翻訳者になる方も多いと思います。
それが必須の国もあるようです。
そのため、特に外資系の翻訳会社など海外のクライアントに対して、ほんやく検定で1級を持っていると、単に精神的なものなのですが、必要以上に臆さずに新しい仕事に応募できたり、依頼を受けたりすることができると感じています。
結局、1級を取得して仕事につながったかどうかというと、多少は、という程度です。
私の場合、既に仕事を始めていたことが大きいと思います。
ただ、私を個人的に知ってくださる同業の翻訳者からのお仕事は増えました。
出版翻訳のお仕事も、この資格を持っていたことが理由のひとつでいただけたと思います。
JTF経由で問い合わせがくることはほとんどないのですが、JAT経由で問い合わせをいただくことはよくあります。
そのときにほんやく検定1級について特別に話題にのぼることは少ないのですが、応募書類に翻訳関係のことで書けるものがあるというのは、基本的にいろいろ自信のない自分にとって安心材料となっています。
もし、ほとんど翻訳の仕事をしていなくて、条件はともかく翻訳会社からの仕事をもらって経験を積みたいという場合でしたら、ほんやく検定、特に1級を持っていると問い合わせはくると思います。
もし、受験当時、翻訳に興味を持つ20代だったなら翻訳関係の大学に行っていたかもしれませんが、当時はそこまでする時間も気力もなかったので、ほんやく検定には感謝しています。
逆に、もし自分が医療系の資格を持っていたり、翻訳学のディグリーを持っていたり、英文科など英語が専門だったり、海外の大学院などに行ったことがあれば、受けていなかったかもしれません。
受験当時、既に仕事はもらっていましたが、不安定でしたし、自分の実力を客観視するためにはとてもよかったです。
仕事から離れて勉強をするモチベーションにもなりました。
やはり数をこなさないと翻訳はうまくならないと思うので、もし、翻訳に興味があるけどあまり経験がないということでしたら、ほんやく検定を1つの目標として勉強するのもよいと思います。過去問を解いて、しっかり復習したり、実際に試験を受けたりすることで、一つ一つ、翻訳の経験が増えて、実力が上がっていくと思います。
以上、ほんやく検定を受けようか迷っている方の参考になればうれしいです(^^)
このような認定証が手に入るかも。