定期購読している『通訳翻訳ジャーナル』。少しずつ読んでいます。
今回の特集は「DX時代の通訳・翻訳」。
DXとはDigital transformation。何となく聞いたことはあったのですが、自分にとってあまりなじみのない単語でした。この特集を読んでDXがどのように通訳や翻訳と関わっているのかがわかってきました。
読む前はあまり自分とは関係ないのかなと思っていたのですが、実は機械翻訳や遠隔通訳などすでに知っていたことも多く、最近はこのような言葉で語られるようになっているのだと知りました。
DX時代の翻訳という側面から私の仕事を見ると、クライアント指定のソフトをクラウド上で使いながら訳すことが増えました。機械翻訳の訳文を修正するポストエディットの仕事は私の場合ほとんどありませんが、機械翻訳の訳文を利用しても、自分で一から訳してもどちらでも構わないといわれることはあります。便利なことがある一方で、使えるかどうかの見極めが必要になりますし、機械が作った無機質な訳文を読むと自分の訳文の質に悪影響が及ぶリスクはあるので用心しなければなりません。
TMSという翻訳管理システムについても取り上げられていました。この略語も私は知らなかったのですが、内容を読むとオンライン上で翻訳メモリや用語ベースが使えるだけでなく、依頼や納品などもできるサイトのことのようです。この記事で取り上げられている会社のものではありませんが私も使っているので、知らない間に時代の流れに取り込まれていたのだなと感じました。
通訳者や翻訳者が使っているデジタルツールのランキングも載っています。私はこのアンケートに参加していませんが、以下に今使っているものを書いてみます。括弧内に書いたものが私の使っているツールです。
1位 オンラインストレージサービス(OneDrive)
2位 スケジュール・タスク管理ツール(Google Calendar)
3位 メモ用ツール&デバイス(Evernote)
4位 経理業務用ツール(やよいの青色申告)
5位 情報収集用ツール(Feedly, Twitter, Facebook, YouTube, Podcast)
6位 名刺・連絡先管理用ツール(私は未使用)
7位 時間管理ツール(Toggl Track, TimeCrowd)
以上です。記事にはこれ以外のサービスも多数掲載されています。
アカウントは持っているけど普段使っていないものも含めればもう少しあるのですが、日常的に使っているのはこれくらい。最近始めたのはTimeCrowdで1ヵ月ほど前から使っています。勉強時間を記録するために始めたのですが、PCでもスマホでも使えるし、無料だし、シンプルで簡単なので気に入っています。
「通訳翻訳ジャーナル」にはこのDX時代の特集以外に宇宙や最新のマーケット動向などもまとめられています。個人的には飯泉恵美子先生の「契約書の翻訳ドリル」の連載が丸10年(!)を経て終了するということが残念でした。契約書を訳すことはほとんどないのですが、ポイントだけでも読んで勉強するようにしていたのでなくなってしまうのはさみしいです。せめて連載が書籍にまとまればよいのにと思います。
ただ、製薬の連載が前号から始まっています。通訳者向けなのですが翻訳者にも実践的な内容でとてもわかりやすくまとめてくださっています。この連載も長く続けばいいなと思います。
これは前号
まだ読めていない部分も多いのですが、季刊なのでゆっくり楽しませてもらおうと思います。
Kindle版も発売され始めたので、本棚のスペースを気にすることなく購入できるのはいいことですね!