翻訳者の暮らし

English, Japanese, Books, and Translation

「第3回つーほんウェビナー」を視聴しました

先日、『通訳翻訳ジャーナル』30周年を記念して行われた、【第3回つーほんウェビナー】通訳・翻訳ジャーナル30周年記念 特別対談「プロが語る! 通訳・翻訳業界、いまどうなってるの?」をZoomで視聴しました。

 

 

対談したのは通訳者の関根マイクさんと翻訳者の高橋聡さん。

お二人とも長年、翻訳や通訳をしていらっしゃるので過去についても、未来の見通しについても学ぶことができました。

厳しいお言葉もあり、自分の甘さを実感して良い刺激になりました。

ぶっちゃけトークがおもしろかったです。

 

例えば海外取り引きについて。

既にしていますがもう少し広げてみてもいいかもと思いました。

気になっていたけどよくわかっていないインボイス制度について。

これも、ぼんやりとではなく細かくチェックしておくことが必要ですね。

 

出版翻訳と実務翻訳とのバランスについても参考になりました。

わかっていたとはいえ、出版をメインの仕事にするのは相当高いレベルにならないと難しいと改めてわかりました。

 

「通訳翻訳ジャーナル」編集長による30年間の振り返りもありました。

コンパクトに俯瞰したご意見を聞けてとても良かったです。

 

読書量や仕事量を高いレベルでキープして、翻訳の実力が下がらないように気をつけなければならないと思いを新たにしました!

 

☆読了☆

自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫)

『地下鉄道』読みました

数々の賞を受賞した『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド著、谷崎由依訳)を読みました。

 

 

まだ奴隷制が残っていた頃のアメリカを舞台とした小説です。

15歳の奴隷の女の子がプランテーションから逃亡しようとするのですが、奴隷狩りに追われて筆舌に尽くしがたい苦難を経験します。

果たして逃亡は成功するのかというのがメインストーリー。

 

フィクションですが、背景となる奴隷制や奴隷が経験してきた悲劇などは綿密な調査に基づいています。

かなり残酷な痛めつけられ方をしていたことや、奴隷たちを救おうと命がけで闘ってきた人たちがいたことは事実。

 

悲惨な死を遂げた奴隷や逃亡に手を貸したために殺された白人たちの話を読むのはしんどい。

一方でこのような歴史があったことは知っておきたいと強く思っているので興味深く読めました。

 

文体は少し硬く、難しい部分もありました。

でも単純に逃亡劇を楽しむ視点もあるので、重すぎず読み切れました。

 

地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)

本を読む度に、視野が広がります。

以前、子どもから奴隷について聞かれたことがあったのですが、もっと早くこの本を読んでいたらもう少し良い説明ができたのにと思います。

次の機会にはもう少し良い説明をできると思います!

 

☆現在読書中☆

悪文 (第三版)

© 2017-2023 翻訳者の暮らし