翻訳者の暮らし

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『デジタルおしゃぶりを外せない子どもたち』を読んでみた

子どもとスマホとのつきあい方について何か指針になるものを知りたくて、Amazonを検索してヒットした本です。

 

 

著者はグリーンランド出身、デンマーク育ちの方で、それだけで個性的な視点を持った方なのではないかなと期待して読み始め、期待通りでした。

 

 

タイトルの「デジタルおしゃぶり」という表現、ユニークですよね!

 

これは、通常の「おしゃぶり」が赤ちゃんをなだめたり、機嫌をよくしておくために使うことになぞらえています。

 

親が子どもの相手をできないときに、ちょっと静かにしておいてほしかったりしてスマホやタブレットを使わせることはあると思います。

 

それが習慣となり、子どもの方が手放せなくなってしまう。

 

 

当初は親に遊んでもらいたかった子どもも、スマホやタブレットをわたされ続けているうちにあきらめてしまい、デジタルの方が楽しくなってしまう。

 

そのような状態のことを指しています。

 

 

 

 

物理的なスマホとのつきあい方(どこで使うか、いつ使うか)はもちろん、その中のSNSとのつきあい方、ゲームやタブレットなど電子機器全体について詳しく解説されています。

 

 

以前、『スマホ脳』を読んだときにもありましたが、この本でも制限時間は1日2時間までとなっています(原則)。

 

ただ、既に無制限に使わせている場合、急に2時間と決めても守りにくい(子どもだけでなく親も)。

 

その場合、少しずつ減らしていく方法や、ご褒美デーを設ける方法、ある程度説明したあとは余計な説得をせず、親としてけじめをつけさせるための具体的な言い方も載っていて参考になります。

 

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デジタルおしゃぶりを外せない子どもたち

 

 

乳幼児から中高生まで、あらゆる場合を想定して解説されている情報たっぷりの一冊です。

 

子どもとスマホ・タブレット・ゲーム機との使い方に悩んだら、この一冊でかなり解決できる気がします。

 

個人的には

・親がお手本になる行動をすること

 

・子どもが見ているものに興味を持つこと

 

・スマホ時間が増えれば社会性などに悪影響があるかもしれないこと

 

・夫婦間で意見が異なっても、できるだけ統一させたあとに子に伝えること

 

を特に覚えておきたいと思います。

 

 

最後のポイントは、例えばうちは夫の方が甘くて、大目に見る傾向が強いです。

 

そのことを私が子どものいる前で批判すると、子どもには夫の遺伝子が半分入っているので、子どもは自分も責められているような気になってしまうとのこと。

 

方針をあらかじめ夫婦で決めて、それを子に伝えるのがよいとのことでした。

 

 

これはスマホに限らず、あらゆることに応用できそうです。

 

 

 

以前、『スマホ脳』を読んだときの記録です。

translators-life.com

何度も読み返した一冊です。

 

 

 

 

子どものスクリーンタイムをコントロールするのは大変。

 

でも始めに許したのは親(子どもがひとりで電子機器を購入したり契約したりできませんよね)。

 

親はその責任を負い、子どもの心や体の健康に配慮した環境を整えなければならない。

 

時間もかかるし、親の行動変容も必要だろうし、親の気苦労も大きい。

 

でもそれに向き合っていきたいと思いました(まずは親がけじめをつけなければ)!

 

 

 

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効果的な英語プレゼンの方法を解説した一冊です。

 

ご興味あればぜひ読んでいただきたいです。

 

 

www.kspub.co.jp

 

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